MMT FOR BEGINNERS

深掘()りシリーズ 第()2弾() ── MMT(現()代()貨()幣()理()論())超()入()門()

MMTってなに? ── 「財()政()赤()字()は問()題()ない」の本()当()の意()味()と限()界()

「政()府()はお金()をいくらでも刷()っていい」——そんな噂()だけで語()られがちなMMT(現()代()貨()幣()理()論())。でも実際()の主()張()はもっと精()密()で、はっきりした条()件()と限()界()が書()き込()まれています。経済()学界()では少()数()派()ですが、政()治()や言()論()への影()響()力()は大()きい理()論()です。このページの分()量()が比()較()地()図()の深掘()りシリーズの中()でも多()いのは、いま論()争()が活発()なことを反()映()したもので、学界()でどれだけ支()持()されているかを表()すものではありません。この記()事()では、賛()成()派()・批()判()派()どちらの声()も尽()くして、MMTの正()体()に迫()ります。

支()出()(まず使()う) 税()(あとで回()収()する)

↑ これがMMTの出発()点()。「税()金()を集()めてから使()う」という家()計()の発想()を、政()府()についてはひっくり返()します。自()国()通()貨()を発行()できる政()府()は、まず支()出()し、税()はそのあとで通()貨()を回()収()する道()具()だと考()えるのです。

CHAPTER 1

第()1章() MMTの3つの主()張()

MMT(Modern Monetary Theory、現()代()貨()幣()理()論())は、ステファニー・ケルトン、L・ランダル・レイ、ビル・ミッチェルらが体()系()化()した経済()理()論()です。「財()源()はいくらでもある」というキャッチーな噂()だけが独()り歩()きしがちですが、本()人()たちの主()張()はもっと限()定()的()で、条()件()つきです。まずはその条()件()から確()認()しましょう。

ここが大()前()提(): MMTの主()張()が成()り立()つのは、①自()国()通()貨()を発行()でき、②為替()を 変()動()相()場()制() 自()国()通()貨()と外()国()通()貨()の交()換()レートを、市()場()の需()給()に任()せて動()かす仕()組()み。 もっと詳()しく → に任()せていて、③外()貨()建()ての債()務()を持()たない政()府()だけです。この条()件()はMMT自()身()がはっきり明()記()しているもので、ユーロ加()盟()国()(自()国()通()貨()を手放()している)や、ドル建()てで借金()する新()興()国()には当()てはまらないと、MMT論()者()たち自()身()が繰()り返()し述()べています。日本()や米()国()、英()国()はこの条()件()を満()たしますが、「MMTはどの国()にも当()てはまる万()能()理()論()」ではありません。

この条()件()を満()たす国()について、MMTは次()の3つを主()張()します。

  • ①自()国()通()貨()建()てでは財()政()破()綻()しない: 自()国()通()貨()を発行()でき、 変()動()相()場()制() 自()国()通()貨()と外()国()通()貨()の交()換()レートを、市()場()の需()給()に任()せて動()かす仕()組()み。 もっと詳()しく → で、 外()貨()建()て債()務() 自()国()通()貨()ではなく他()国()のお金()で返()さなければならない借金()。 もっと詳()しく → のない政()府()は、自()国()通()貨()建()ての借金()でデフォルト(債()務()不()履()行())することはない。お金()が足()りなくなって払()えない、という事()態()が構()造()的()に起()きないという主()張()です。
  • ②本()当()の制()約()は「財()源()」ではなく「インフレと実()物()資()源()」: 政()府()が使()えるお金()の量()そのものに上()限()はない。しかし、使()えるモノやサービス、働()き手()の数()には限()りがあります。支()出()が実()物()資()源()の限()界()を超()えると、インフレという形()で制()約()が現()れる。だから「財()源()があるかないか」ではなく「インフレになるかどうか」が本()当()の判()断()基()準()だ、とMMTは主()張()します。
  • ③税()は財()源()集()めの手()段()ではなく、道()具(): 税()金()は「政()府()の支()出()のための貯()金()箱()」ではありません。MMTでは、税()には次()の3つの機()能()があるとされます。
    • (a) 自()国()通()貨()への需()要()を作()り出()す(需()要()とは、欲()しいと思()われる量()のこと。納()税()義()務()があるから、みんなが自()国()通()貨()を欲()しがる)
    • (b) 景()気()が過()熱()したときに購()買()力()を吸()収()してインフレを抑()える
    • (c) 格()差()を是()正()する
    あわせて、働()きたい人()全()員()に政()府()が最()低()賃金()の仕事()を保()証()する 就()業()保()証()プログラム 働()きたい人()全()員()に政()府()が最()低()賃金()の仕事()を保()証()する政()策()。MMTの政()策()的()な柱()。 もっと詳()しく → (JGP)を、 完()全()雇()用() 働()きたい人()がほぼ全()員()、仕事()に就()けている状()態()。失()業()率()0%()は意()味()しない。 もっと詳()しく → と物価()安()定()を両()立()させる政()策()の柱()として提()案()しています。

この3つに共()通()するのは、「政()府()の財()政()を家()計()や企()業()の家()計()簿()と同()じに考()えるのは誤()りだ」という視()点()です。あなたの家()計()は、まず収()入()を得()てから支()出()を決()めますよね。しかし自()国()通()貨()を発行()できる政()府()は逆()で、まず支()出()し、税()はそのあとで通()貨()を回()収()する道()具()だ——これがMMTの一()番()の逆()転()の発想()です。

研()究()の現()在()地()メモ: 経済()学界()全()体()で見()ると、MMTは少()数()派()です。現()在()の学界()の主()流()はニューケインジアン(深掘()り第()3弾()「主()流()派()経済()学()ってなに?」、比()較()地()図()トップのPART 1参照())で、大()学()院()教()育()やFRB・日()銀()など中()央()銀()行()の分()析()モデルもこちらが標()準()です。一方()で、政()治()・言()論()への影()響()力()は学界()内()のシェア以()上()に大()きいことは、批()判()する側()の主()流()派()経済()学()者()も認()めています。
CHAPTER 2

第()2章() 前()提()知()識() ── お金()はどう生()まれるか

MMTの主()張()を理()解()するには、まず「お金()はどうやって生()まれるのか」を知()っておく必()要()があります。ここでカギになるのが 内()生()的()貨()幣() 銀()行()が貸出()と同()時()に、借()り手()の口()座()へ新()しい預()金()を記()帳()して生()み出()す仕()組()み。 もっと詳()しく → という考()え方()です。

昔()ながらの説()明()では、「銀()行()はまず預()金()を集()めて、それを元手()に貸()し出()す」とされてきました。でも実際()の順()番()は逆()です。銀()行()が企()業()や個()人()にお金()を貸()すとき、銀()行()は誰()かの預()金()を右()から左()に動()かしているのではなく、貸出()と同()時()に、借()り手()の口()座()に新()しい預()金()を記()帳()して生()み出()しています。「貸出()が預()金()を生()む」——これが 内()生()的()貨()幣() 銀()行()が貸出()と同()時()に、借()り手()の口()座()へ新()しい預()金()を記()帳()して生()み出()す仕()組()み。 もっと詳()しく → の核()心()です。

図()解() お金()が生()まれるしくみ ── 「2階()建()て」の世()界()

2F ── 日本()銀()行()の中()の世()界()

日()銀()当()座()預()金()

銀()行()・政()府()・日()銀()だけが出()入()りできるフロアです。銀()行()どうしの支()払()いは、ここで完()結()します。

  • 銀()行()
  • 政()府()
  • 日()銀()
✨ ここでお金()が生()まれる

1F ── 私()たちの世()界()

銀()行()預()金()

私()たちや企()業()が、給()料()や買()い物()に使()うお金()です。銀()行()が貸()し出()すと、借()り手()の口()座()にこの預()金()が新()しく書()き足()されます。

  • 私()たち
  • 企()業()

誰()かの預()金()を右()から左()に動()かすのではなく、貸出()と同()時()に口()座()へ新()しい数()字()が書()き足()される──これが「貸出()が預()金()を生()む」( 内()生()的()貨()幣() 銀()行()が貸出()と同()時()に、借()り手()の口()座()へ新()しい預()金()を記()帳()して生()み出()す仕()組()み。 もっと詳()しく → )の意()味()です。

これはMMTだけの独()自()理()論()ではありません。2014年()、イギリスの中()央()銀()行()であるイングランド銀()行()自()身()が、この仕()組()みを公()式()に認()めました*1。「銀()行()がお金()を生()み出()す」という順()番()自()体()は、いまや中()央()銀()行()も認()める現()代()の標()準()的()な理()解()なのです。

研()究()の現()在()地()メモ: ただし解()釈()には差()が残()ります。主()流()派()の多()く(イングランド銀()行()自()身()を含()む)は、「貸出()が預()金()を生()む」ことを認()めます。そのうえで「それでも中()央()銀()行()は金()利()(お金()を借()りるときに上()乗()せして払()う割()合())を通()じて、最()終()的()に貨()幣()の量()と経済()全()体()をコントロールできる」と付()け加()えます。MMT側()は、この「最()終()的()なコントロール」の効()き方()をより弱()く見()る傾()向()があり、財()政()政()策()(政()府()の支()出()と税())の役()割()を相()対()的()に大()きく評()価()します。事()実()(貸出()が預()金()を生()む)は共()有()しつつ、そこから導()く政()策()的()な結()論()が分()かれる、という構()図()です。

もっと詳()しく: お金()は生()まれて、消()える(信()用()創()造()のしくみ) ── 上()の図()は「銀()行()が貸()し出()す」場()面()だけを取()り出()したものです。 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → の利()息()や銀()行()預()金()の利()息()まで含()めた、お金()が生()まれて消()えるまでの全()体()像()は、こちらのページでさらに詳()しく解()説()しています。

CHAPTER 3

第()3章() 源()流()と歴()史()

MMTは2010年代()に急()に生()まれた理()論()ではありません。100年()以()上()前()の貨()幣()論()までさかのぼる系()譜()があります。

1905

クナップ『貨()幣()の国家()理()論()』── 貨()幣()国()定()説()

ドイツの経済()学()者()ゲオルグ・フリードリヒ・クナップが、貨()幣()の価()値()は金()などの商()品()に裏()付()けられるのではなく、国家()が「これを納()税()手()段()として認()める」と定()めることで支()えられる、という 表()券()主()義() 貨()幣()の価()値()は国家()の権()威()(納()税()手()段()としての指()定())が支()えるという考()え方()。 もっと詳()しく → (貨()幣()国()定()説())を提()唱()。MMTの貨()幣()観()の最()も古()い源()流()とされます。

1930

ケインズ『貨()幣()論()』

ケインズは主()著()『一般()理()論()』(1936年())より前()の『貨()幣()論()』で、クナップの 表()券()主()義() 貨()幣()の価()値()は国家()の権()威()(納()税()手()段()としての指()定())が支()えるという考()え方()。 もっと詳()しく → 的()な考()え方()を早()い時()期()に取()り込()んでいました。「不()況()は政()府()が治()せる」で知()られるケインズですが、貨()幣()そのものの見()方()にもMMTとの接点()があります。

1943

ラーナー「機()能()的()財()政()論()」

アバ・ラーナーは、財()政()の是()非()を「収()支()が均()衡()しているか」という会()計()上()の健()全()性()で判()断()するのではなく、「 完()全()雇()用() 働()きたい人()がほぼ全()員()、仕事()に就()けている状()態()。失()業()率()0%()は意()味()しない。 もっと詳()しく → と物価()安()定()という結果()を実()現()できているか」で判()断()すべきだと論()じました。「税()収()の範()囲()で支()出()する」という発想()からの決()別()で、この考()え方()を 機()能()的()財()政()論() 財()政()の是()非()を収()支()均()衡()でなく、完()全()雇()用()と物価()安()定()という結果()で判()断()する理()論()。 もっと詳()しく → と呼()びます。MMTの財()政()観()に直結()します。

1990年代()後()半()

モズラー・レイ・ミッチェルが体()系()化()

元()金()融()トレーダーのウォーレン・モズラーが、政()府()支()出()の実()務()(オペレーション)の理()解()から理()論()の原()型()を作()り、L・ランダル・レイ、ビル・ミッチェルらの経済()学()者()がこれを学()術()的()に体()系()化()。「現()代()貨()幣()理()論()(MMT)」という名()前()でまとまった理()論()体()系()になりました。

2019

米()国()のグリーン・ニューディール論()争()で脚光()

米()国()で気()候()変()動()対()策()と大()型()財()政()支()出()を組()み合()わせた「グリーン・ニューディール」の財()源()論()争()が起()き、その理()論()的()な後()ろ盾()としてMMTが一躍()注()目()を集()めます。同()時()に、主()流()派()経済()学()者()からの本()格()的()な批()判()が集()中()したのもこの年()でした(第()4章())。

2020

ケルトン『財()政()赤()字()の神()話()』で一般()化()

ステファニー・ケルトンの一般()向()け書()籍()『財()政()赤()字()の神()話()(The Deficit Myth)』が刊()行()され、専()門()家()の議()論()だったMMTが一気()に一般()読()者()にも広()がりました。日本()でも翻()訳()が反()緊()縮()派()(緊()縮()=歳()出()削()減()や増()税()で財()政()赤()字()を縮()めようとする政()策()に反()対()する立場())の言()論()に大()きな影()響()を与()えています。

研()究()の現()在()地()メモ ── 就()業()保()証()プログラム 働()きたい人()全()員()に政()府()が最()低()賃金()の仕事()を保()証()する政()策()。MMTの政()策()的()な柱()。 もっと詳()しく → の起()源()論()争(): MMTの政()策()的()な柱()である 就()業()保()証()プログラム 働()きたい人()全()員()に政()府()が最()低()賃金()の仕事()を保()証()する政()策()。MMTの政()策()的()な柱()。 もっと詳()しく → (JGP)は、しばしば「ハイマン・ミンスキーの構()想()の延()長()」と紹()介()されます。しかし、この起()源()づけには異()論()があります。MMTの中()心()人()物()であるビル・ミッチェル自()身()が、「就()業()保()証()の起()源()をミンスキーに帰()すのは誤()りだ」と述()べており、実際()にはモズラーと自()分()自()身()が独()自()に組()み立()てた「バッファーストック雇()用()」という構()想()に由()来()すると主()張()しています。理()論()の系()譜()は、当()事()者()の間()でも一()枚()岩()ではないということです。
CHAPTER 4

第()4章() 主()流()派()との大()論()争()

MMTが一般()に知()られるようになった2019年()、著()名()な主()流()派()経済()学()者()たちから、かなり手()厳()しい批()判()が相()次()ぎました。

△ 批()判()側()の主()張()(2019年()に集()中())

元()米()財()務()長()官()のローレンス・サマーズは、ワシントン・ポスト紙()への寄()稿()(2019年()3月()4日())で「左()派()によるMMTの受()容()は、破()滅()への処()方()箋()だ」と切()り捨()てました。同()じ2019年()3月()4日()、元()IMFチーフエコノミストのケネス・ロゴフは、プロジェクト・シンジケートに「Modern Monetary Nonsense(現()代()貨()幣()のナンセンス)」と題()する論()考()を寄()稿()。ポール・クルーグマンは、ステファニー・ケルトンの「財()政()拡()張()は金()利()を下()げる」という主()張()を「明()らかに擁()護()不()可()能()(obviously indefensible)」と批()判()しました(2019年()2月())。

批()判()の核()心()は2点()です。①インフレが起()きたあと、政()治()家()が増()税()や支()出()削()減()を機()動()的()に決()断()するのは、現()実()には政()治()的()にほぼ不()可()能()。②財()政()政()策()で景()気()を細()かく調()整()するには中()央()銀()行()の独()立()性()を弱()める必()要()があり、これは政()治()がインフレ的()な政()策()に流()れる危()険()を高()める。

◎ MMT側()の再()反()論()

MMT論()者()たちは、これらの批()判()に対()して次()のように反()論()しています。「批()判()者()たちはMMTの一次()文()献()をきちんと読()んでいない」「インフレという制()約()は、理()論()の最()初()から明()記()してきた。後()付()けの言()い訳()ではない」。

また、主()流()派()が頼()る「利()上()げ」についても、「利()上()げこそ、企()業()の倒()産()や失()業()を意()図()的()に引()き起()こすことでインフレを抑()える、痛()みを伴()う政()策()だ」と指()摘()。「議()会()が審()議()して決()める増()税()のほうが、選()挙()で選()ばれていない中()央()銀()行()が金()利()を動()かすよりも、よほど民()主()的()な意()思()決定()ではないか」という論()点()も投()げかけています。

研()究()の現()在()地()メモ ── 「機()動()的()な増()税()」という前()提()への反()論(): ただしMMT側()は、「議()会()が裁()量()で機()動()的()に増()税()する」という枠組()みを自()らの主()張()ではないとし、就()業()保()証()(JGP)を、賃金()の基()準()を伴()う自()動()安()定()化()装()置()(景()気()の良()し悪()しに応()じて、政()治()家()の判()断()を待()たずに自()動()的()に効()果()が強()まる仕()組()み)として働()かせることが本()来()のインフレ抑()制()策()だと反()論()しています。これに対()し批()判()側()は、その自()動()安()定()化()装()置()が実際()に十分()な抑()制()力()を持()つかは検()証()されていないと再()反()論()しています。

この論()争()、決着()はついていません。「機()動()的()な増()税()は政()治()的()に不()可()能()」という批()判()は、あとの第()5章()で見()るコロナ後()のインフレで、実際()に増()税()ではなく利()上()げが使()われたことで一定()の説得()力()を持()ちました。一方()で「利()上()げは残()酷()だ」というMMT側()の指()摘()も、失()業()や倒()産()という実際()のコストを伴()う以()上()、的()外()れとは言()えません。どちらの言()い分()にも一理()ある、というのが公()平()な受()け止()め方()でしょう。批()判()側()が立()つ主()流()派()の理()論()そのものの中()身()は、深掘()り第()3弾()「主()流()派()経済()学()ってなに?」で詳()しく解()説()しています。

CHAPTER 5

第()5章() コロナの審判() ── まだ決着()していない

2020年()、新()型()コロナウイルスの感()染()拡()大()を受()けて、各国()政()府()は空()前()の規()模()の財()政()出()動()(公()共()事()業()や給()付()金()などで、政()府()が自()ら支()出()を増()やして景()気()を下支()えする政()策())に踏()み切()りました。給()付()金()、雇()用()維()持()策()、企()業()支()援()……税()収()の裏()付()けを気()にせず政()府()がお金()を出()し続()けたこの状()況()は、「事()実()上()のMMTの実験()」とまで呼()ばれました。

△「反()証()された」という論()調()

2021年()から2023年()にかけて、主()要()国()は約()40年()ぶりとなる高()インフレに見()舞()われました。これを受()けて、「ほら見()たことか、MMTは反()証()された」という論()調()がメディア・言()論()で急()増()しました。MMTという言葉()自()体()への言()及()も、この時()期()を境()に大()きく減()っています。

◎ MMT側()の反()論()

MMT論()者()たちの言()い分()は違()います。「今()回()のインフレの主()因()は、財()政()出()動()そのものではなく、供()給()網()の混()乱()や資()源()価()格()の高()騰()といった供()給()制()約()、そして企()業()の価()格()転()嫁()だ。実()物()資()源()の限()界()を超()えれば制()約()が現()れるという、MMTがもともと明()記()していた警()告()どおりの結果()だ」というものです。

興()味()深()いのは、この対()立()に主()流()派()内()部()の実証()研()究()が意()外()な角()度()から関()わってくることです。ベン・バーナンキとオリヴィエ・ブランシャール(ともに元()FRB・IMF系()の重()鎮())による分()析()*2は、インフレ急()騰()の主()因()を供()給()ショックに求()めています。この結()論()は、皮()肉()なことに「主()因()は実()物()資()源()の制()約()」というMMT側()の説()明()と部()分()的()に重()なります。ただし同()じ研()究()は、持()続()的()にインフレを抑()えるには労()働()市()場()の需()給()が緩()む必()要()があるとも結()論()しており、この部()分()は主()流()派()の処()方()箋()を支()持()しています。

研()究()の現()在()地()メモ: だからといって、この一致()がMMT全()体()を「証()明()した」わけではありません。政()府()は破()綻()しませんでした(第()1章()の主()張()①どおり)。しかし、インフレが起()きたときに実際()に使()われたのは、MMTの処()方()箋()(機()動()的()な増()税())ではなく、主()流()派()の道()具()(急()速()な利()上()げ)でした。この点()は第()4章()で見()たJGPをめぐる反()論()と再()反()論()がそのまま当()てはまります(MMT側()は機()動()的()な増()税()ではなく就()業()保()証()(JGP)による自()動()安()定()化()を本()来()のインフレ抑()制()策()とし、批()判()側()はその抑()制()力()の検()証()不()足()を指()摘()しています)。この利()上()げが鎮()静()化()に貢()献()したことも事()実()です。「政()府()が使()うお金()の量()に上()限()はない」という診()断()は生()き残()りました。一方()で「では制()御()はどう実行()するのか」という実()務()面()では、主()流()派()の道()具()立()てのほうが実際()に動()員()されました。コロナ後()の3年()で見()えてきたのは、そういう複()雑()な構()図()です。

判()定():係()争()中() ── 支()持()派()・批()判()派()の双()方()が「自()説()の証()拠()」としてこの3年間()を引()用()しています

CHAPTER 6

第()6章() 日本()という実験()場()

MMT支()持()派()・批()判()派()の双()方()が、もっとも頻繁()に引()き合()いに出()す実()例()が日本()です。巨()額()の政()府()債()務()を抱()えながら、長()期()にわたって金()利()が上()がらなかったという状()況()が、双()方()にとって「自()分()の理()論()が正()しい証()拠()」に見()えるからです。

  • 政()府()債()務()の対()GDP(国()内()総()生()産()。1年間()に国()内()で新()しく生()み出()された価()値()の合()計())比() 約()206%()(IMF「世()界()経済()見()通()し」2026年()4月()版()・2025年()の値())。主()要()な先()進()国()のなかで最()も高()い水()準()です。つまり、日本()という国()全()体()の借金()は、1年間()に生()み出()す価()値()の2倍()以()上()ということです。なおIMFは2026年版()から日本()の債()務()の算()定()方()法()を見()直()しており、従()来()示()されていた229.6%()という数()値()とは直()接()比()較()できません。
  • 日()銀()の 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → 保()有()比()率() 約()47%()(2026年()6月末()。2025年()9月末()に5割()を割()り、その後()も下()がっている。ピークは2023年()9月末()の53.9%())。つまり、日本()の 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → の半()分()近()くを、日本()銀()行()という「同()じ政()府()グループの中()」が持()っているということです。
  • 政()策()金()利() 中()央()銀()行()が上()げ下()げする基()準()の金()利()。住()宅()ローンや預()金()の金()利()にも波()及()する。 もっと詳()しく → 1.25%()(2026年()9月()18日()、日()銀()は7対()2の賛()成()多()数()で、6月()の1.0%()から利()上()げを決定()。1995年()以()来()の水()準())。つまり、あなたの住()宅()ローンや預()金()の金()利()にも影()響()する「基()準()の金()利()」が、約()30年()ぶりの水()準()まで上()がったということです。
  • 2026年度()の 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → 費() 約()31.3兆()円()(利()払()い費()の増()加()を含()む)。つまり、税()金()で集()めたお金()のかなりの部()分()が、借金()の利()払()いに使()われているということです。

「日本()の債()務()の半()分()は、すでに実質()的()に中()央()銀()行()によって返()済()されている……」

ステファニー・ケルトン『財()政()赤()字()の神()話()』(原()書() The Deficit Myth, pp.93-94)

ケルトンはこの本()の中()で、日()銀()が保()有()する 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → を実質()的()に「政()府()から中()央()銀()行()という、同()じ政()府()部()門()内()への移()動()」とみなし、日本()の債()務()問()題()は世()間()で騒()がれているほど深()刻()ではないと論()じています。

一方()、日本()の政()策()当()局()はMMTのラベルを繰()り返()し拒()否()してきました。麻生()太()郎()財()務()相()(当()時())も2019年()4月()、日本()をMMTの実験()場()にするつもりはない、という趣()旨()の発()言()をしています。政()府()もまた、2019年()10月()の内()閣()答()弁()書()で、自()国()通()貨()建()てなら財()政()赤()字()や債()務()残()高()を考()慮()せず無()制()限()に発行()できるという理()解()に立()つのであれば、それは極()端()な主()張()で受()け入()れがたい、という趣()旨()の見()解()を示()しています(衆()議()院()ウェブサイトに掲()載()の答()弁()書()。提()出()の経()緯()と全()文()の要()約()は第()9章())。黒田()東彦()日()銀()総()裁()(当()時())本()人()がMMTを否()定()した実際()の発()言()は、日()銀()総()裁()定()例()記()者()会()見()(2019年()4月()25日()・7月()30日())にあり、こちらも第()9章()で引()用()しています。

研()究()の現()在()地()メモ ── 財()務()省()2002年()意()見()書()の文()脈(): MMT支()持()派()は、財()務()省()が2002年()4月()30日()に発表()した意()見()書()「外()国()格()付()け会()社()宛()意()見()書()」の「日()・米()など先()進()国()の自()国()通()貨()建()て 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → のデフォルトは考()えられない」という一節()を、自()説()の裏()付()けとしてしばしば引()用()します。ただしこの文()書()は、当()時()の日本() 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → の格()下()げに対()する反()論()が主()眼()で、「だから財()政()規()律()は不()要()だ」と述()べたものではありません。引()用()する際()は、この文()脈()を落()とさないことが重()要()です。

日本()でのMMTの受()け止()められ方()には、もうひとつ特()徴()があります。学界()での本()格()的()な理()論()的()支()持()というより、言()論()・政()治()の場()で広()がったという点()です。中()野()剛志()・藤()井()聡()・森()永()康()平()ら反()緊()縮()系()の論()客()がMMTを積極()的()に紹()介()し、日本語()圏()での議()論()をリードしてきました(比()較()地()図()トップの日本()編()も参()照())。

そして2026年()の日本()は、新()しい局()面()に入()りつつあります。長()く「金()利()のない世()界()」だった日本()に、 政()策()金()利() 中()央()銀()行()が上()げ下()げする基()準()の金()利()。住()宅()ローンや預()金()の金()利()にも波()及()する。 もっと詳()しく → 1.25%()という「金()利()のある世()界()」が戻()ってきたのです。これはMMTの想()定()をどう試()すのでしょうか。

△ 批()判()的()に見()る立場()

低()金()利()が続()いたのは、デフレという特()殊()な局()面()のおかげだったのではないか。金()利()が上()がり始()めたことは、日本()もついに「無()限()に大()丈()夫()ではない」という現()実()に直()面()し始()めた兆()しだ、という見()方()です。 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → 費()の増()加()は、その負()担()が具()体()的()な数()字()として表()れ始()めた例()だとされます。

◎ MMTの立場()から見()る

金()利()が上()がったこと自()体()は、MMTの主()張()と矛()盾()しません。MMTが「破()綻()しない」と言()っているのは自()国()通()貨()建()て 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → のデフォルトの話()であり、金()利()や物価()が動()かないとは一()度()も言()っていないからです。 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → 費()の増()加()はコストの話()であって、支()払()い不()能()(デフォルト)の話()ではない、というのがMMTの整()合()的()な立場()です。

どちらの見()方()が正()しいかは、今()後()数()年()の推()移()を見()ないと判()断()がつきません。日本()という「実験()」は、まだ結審()していないのです。

CHAPTER 7

第()7章() ユーロ圏() ── MMTが成()り立()たない場()所()を見()ると、MMTがわかる

MMTを「日本()や米()国()だけの特()殊()な理()論()」と考()える人()は、ユーロ圏()を「MMTが通()用()しない例()外()」だと思()いがちです。しかし実際()は逆()です。ユーロ圏()は、MMTの枠組()みがもっとも鮮()明()に効()くケースです。MMTが読()者()に渡()す道()具()はただひとつ、「この主()体()は通()貨()の発行()者()か、それとも利()用()者()か」という問()いだからです。

→ 表()は横()にスクロールできます

主()体()発行()者()/利()用()者()帰()結()
日本()政()府()(円())発行()者()自()国()通()貨()建()ての支()払()い不()能()は起()きない。制()約()はインフレ
ユーロ圏()の加()盟()国()政()府()利()用()者()支()払()い不()能()は起()こりうる
日本()の地()方()自()治()体()利()用()者()同()上()(夕張()市()の財()政()破()綻()が実()例())
家()計()・企()業()利()用()者()同()上()

※通()貨()の「発行()者()」か「利()用()者()」かで、財()政()破()綻()の起()こりやすさが変()わる、というのがMMTの基()本()ツールです。

ユーロ圏()の加()盟()国()政()府()は、ユーロという自()分()たちでは発行()できない通()貨()を使()っています。つまりMMTの分()類()では、通()貨()の発行()者()ではなく利()用()者()です。ここが決定()的()な点()です。MMT自()身()の理()屈()からしても、ユーロ圏()の加()盟()国()は支()払()い不()能()(デフォルト)に陥()りうる、ということになります。ギリシャについて「借金()しすぎるとデフォルトする」という主()流()派()の懸()念()は、MMTの枠組()みに照()らしても正()しい、という結()論()になるのです。つまりMMTは「借金()は気()にしなくていい」という理()論()ではなく、「気()にすべきかどうかは、 通()貨()主()権() 自()国()通()貨()を発行()し、変()動()相()場()制()を採()り、外()貨()建()て債()務()を持()たないこと。 もっと詳()しく → を持()っているかどうかで変()わる」という理()論()だということです。

ここが誤()解()されやすいところ: 「日本()はOK、ギリシャはNG」という二択()で覚()えるのは単()純()化()しすぎです。MMTは 通()貨()主()権() 自()国()通()貨()を発行()し、変()動()相()場()制()を採()り、外()貨()建()て債()務()を持()たないこと。 もっと詳()しく → を程()度()の問()題()(スペクトラム)として扱()っています。小()規()模()で対()外()依()存()度()の高()い開()放()経済()は、大()規()模()な経済()よりも政()策()の余()地()が小()さいとされ、通()貨()を発行()できるかどうかは白()か黒()かではなく、グラデーションのある話()なのです。
研()究()の現()在()地()メモ ── ウィン・ゴドリーの1992年()の警()告(): MMTの直()接()の創()始()者()ではありませんが、関()連()する系()譜()の経済()学()者()に、ウィン・ゴドリーがいます。ゴドリーは、金()融()資()産()と負()債()の流()れを整()合()的()に追()跡()する「ストックフロー一貫()モデル」の開()発()者()で、2007年()にはMMTに近()いポスト・ケインジアンのマルク・ラヴォアとの共()著()『Monetary Economics』を出()しています。そのゴドリーは早()くも1992年()、欧()州()通()貨()統()合()が始()まる前()の論()考()「Maastricht and All That」(『ロンドン・レビュー・オブ・ブックス』1992年()10月()8日())*3で、通()貨()の変()動()に代()わる共()通()の財()政()政()策()がなければ、欧()州()の通()貨()統()合()には問()題()が生()じると警()告()していました。

この一点()を押()さえると、日本()の財()政()論()争()でよく聞()く「国()の借金()を家()計()にたとえる」議()論()がなぜ噛()み合()わないのかも説()明()がつきます。家()計()や企()業()、そして日本()の地()方()自()治()体()(夕張()市()の財()政()破()綻()が実()例()です)は、いずれも通()貨()の「利()用()者()」であり、支()払()い能()力()に上()限()があります。しかし通()貨()の「発行()者()」である日本()政()府()は、それとは違()う原()理()で動()いている、というのがMMTの主()張()だからです。

CHAPTER 8

第()8章() なぜ議()論()が噛()み合()わないのか

ここまで見()てきたように、MMTをめぐる議()論()はしばしば噛()み合()いません。批()判()側()はMMTを「お金()を無()限()に刷()れるという主()張()」だとみなし、MMT側()は「批()判()者()は一次()文()献()を読()んでいない」と反発()する──このすれ違()いは、いったいなぜ起()きるのでしょうか。一方()で主()流()派()の多()くは、MMTの中()心()的()な主()張()を「説()明()の問()題()」ではなく「実質()的()な誤()り」と見()ています。手()がかりになるのは、MMTの敵()対()者()ではなく、MMTにもっとも近()い立場()の論()者()からの指()摘()です。

「MMT(ネオ・チャータリスト)の議()論()は本()質()的()に正()しい(essentially correct)。しかし、その反()直感()的()な主()張()の多()くは、政()府()と中()央()銀()行()を一体()のものとみなす、混()乱()を招()く(confusing)・擬()制()的()な(fictitious)統()合()に依()存()している」

マルク・ラヴォア(ポスト・ケインジアン。ウィン・ゴドリーとの共()著()『Monetary Economics』〈2007〉がある、MMTと同()じ非()主()流()派()の系()譜()の経済()学()者())

ラヴォアの批()判()の核()心()は、「事()実()が間()違()っている」ではなく「その説()明()の仕()方()が誤()解()を生()む」という点()にあります。批()判()の矛()先()が、敵()対()する主()流()派()からではなく近()い立場()の論()者()から出()ているのは重()要()なポイントです。同()じくポスト・ケインジアンのトマス・パリーも、MMTは「初()歩()的()なケインズ経済()学()の言()い換()えにすぎない」としながらも、「単()純()化()しすぎた分()析()」に陥()りやすく、政()策()提()案()が深()刻()な金()融()不()安()定()をもたらしうると指()摘()しています。

主()流()派()からの評()価()も見()ておきましょう。グレゴリー・マンキューは、MMTには「真()実()の核()(kernels of truth)はあるが、その最()も新()奇()な政()策()提()言()は前()提()から論()理()的()に導()かれていない」と評()しています。ポール・クルーグマンは、財()政()赤()字()の擁()護()が行()きすぎており、インフレへの含()意()を無()視()していると批()判()しています。2019年()に行()われたシカゴ大()学()ブース校()(IGM)による経済()学()者()への調()査()でも、主()流()派()経済()学()者()の多()くはMMTの基()本()的()な主()張()に同()意()しませんでした。

△ 実質()的()な批()判()もある(就()業()保()証()プログラムへの批()判())

ウィレム・ブイターとキャサリン・マン(2019)は、 就()業()保()証()プログラム 働()きたい人()全()員()に政()府()が最()低()賃金()の仕事()を保()証()する政()策()。MMTの政()策()的()な柱()。 もっと詳()しく → (JGP)の成()功()は実()現()困()難()な条()件()に依()存()すると指()摘()します。とくに懸()念()されるのは「民()間()雇()用()の押()し出()し」で、労()働()者()がより高()賃金()・より楽()な公()的()雇()用()を選()んでしまうリスクです。マルコム・ソーヤーも、恒()久()的()な組()織()体()制()の必()要()性()、最()低()賃金()との関()係()、公()的()雇()用()による民()間()雇()用()の代()替()、生()産()能()力()の制()約()という4つの欠陥()を挙()げています。

◎ すべてが誤()解()というわけではない

この「押()し出()し」批()判()に対()して、MMT側()は、就()業()保()証()の賃金()は固()定()した最()低()水()準()に設定()される「緩()衝()在()庫()(バッファーストック)」であり、好()況()期()には民()間()がそれを上()回()る賃金()で労()働()者()を吸()収()するため、民()間()雇()用()の押()し出()しは起()きにくい、と反()論()しています。

ここまでの批()判()を足()し合()わせると、ひとつの見()立()てが浮()かび上()がります。専()門()家()の間()では共()有()されている事()実()(第()10章())を、一般()向()けにやや強()く主()張()したために誤()解()を招()いた、という見()方()です。これはラヴォアの評()価()(本()質()的()に正()しいが説()明()が混()乱()を招()く)やマンキューの評()価()(真()実()の核()はある)とも整()合()します。ただし、 就()業()保()証()プログラム 働()きたい人()全()員()に政()府()が最()低()賃金()の仕事()を保()証()する政()策()。MMTの政()策()的()な柱()。 もっと詳()しく → への批()判()のように、誤()解()では片()づけられない実質()的()な論()点()も残()っています。批()判()のすべてが誤()解()というわけではありません。

ここが大()事(): 「誰()かが意()図()的()にMMTを潰()そうとしている」という見()立()ては、ここまでの材()料()からは支()持()されません。近()い立場()の論()者()からも遠()い立場()の論()者()からも、それぞれ性()格()の異()なる批()判()が独()立()に出()ている、というのが実際()の姿()です。
CHAPTER 9

第()9章() 日本()での受()容() ── 政()府()・学界()・論()壇()、三()層()のねじれ

ここまで見()てきた「議()論()のすれ違()い」は、日本()というひとつの国()の中()でも、縮()図()のように再()現()されています。日本()でのMMTの受()け止()められ方()を整()理()すると、①政()府()・主()流()派()学界()・財()務()省()・日()銀()、②非()主()流()派()の学界()、③論()壇()・政()治()・一般()書()という3つの層()で、まったく違()う反応()が同()時()に起()きていることがわかります。この章()では、その3つの層()を順()番()に見()ていきます。

① 政()府()・主()流()派()学界()・財()務()省()・日()銀() ── 否()定()的(): もっとも公()式()な記()録()が残()っているのは国会()です。中()谷()一馬()衆()院()議()員()(立憲()民()主()党())は、第()200回()国会()で「MMTに関()する質()問()主()意()書()」(衆()質()200第()14号())を2019年()10月()4日()に提()出()し、政()府()の見()解()をただしました。政()府()はその11日()後()の10月()15日()に内()閣()答()弁()書()(安倍晋三()内閣()総()理()大()臣()名())で回()答()し、中()谷()議()員()はさらにその翌()日()の10月()16日()に再()質()問()主()意()書()(衆()質()200第()33号())を提()出()しています。まず10月()15日()の答()弁()書()の内()容()を要()約()すると、次()のようになります。

  • 学界()のMMTに基()づく理()論()が具()体()的()にどのような主()張()を指()すのかは、必()ずしも明()らかではない、とした。
  • 日本()をMMTの実()例()とする見()方()についても、日本()はそうした考()え方()で政()策()運()営()をしているわけではなく、プライマリーバランス(基()礎()的()財()政()収()支())の黒()字()化()目()標()を掲()げて財()政()健()全()化()に取()り組()んでいる、と回()答()した。
  • MMTを、自()国()通()貨()建()て国()債()であれば政()府()はデフォルトしないので財()政()赤()字()や債()務()残()高()を考()慮()せずに景()気()安()定()化()へ専()念()すべきだという考()え方()だと理()解()したうえで、そうした考()え方()は極()端()な主()張()であり、なかなか受()け入()れられないのではないか、という趣()旨()の答()弁()をした。

出典(): 衆()議()院()ウェブサイトに掲()載()されている質()問()主()意()書()・答()弁()書()(第()200回()国会()、中()谷()一馬()議()員()提()出()、衆()質()200第()14号())。なお本()ページでは答()弁()書()本()文()の一()字()一句()までは検()証()しておらず、上()記()は内()容()の趣()旨()をまとめた要()約()です。

研()究()の現()在()地()メモ ── 「言()い切()らなかった」ことの意()味(): 中()谷()議()員()はさらに再()質()問()主()意()書()(衆()質()200第()33号())で、財()務()省()が2002年()に示()した「先()進()国()の自()国()通()貨()建()て国()債()のデフォルトは考()えられない」という見()解()(第()6章())が、いまも政()府()の公()式()見()解()かどうかを「はい/いいえ」で答()えるよう求()めました。これに対()し政()府()は、2002年()の意()見()書()が出()された経()緯()を説()明()するにとどまり、「はい」とも「いいえ」とも明()言()しませんでした。MMT支()持()派()がしばしば自()説()の根()拠()として引()用()するこの一()文()について、政()府()は肯()定()も否()定()もしなかった、ということです。この「言()い切()らなかった」という事()実()そのものが、MMTをめぐる日本()の論()争()の構()図()をよく表()しています。政()府()は「自()国()通()貨()建()て国()債()はデフォルトしない」という技()術()的()な事()実()そのものは正()面()から否()定()していませんが、それをMMTの政()策()的()な結()論()(財()政()赤()字()を気()にせず支()出()してよい)に結()びつけることは、はっきり退()けているのです。

日()銀()も、繰()り返()しMMTと距()離()を置()いてきました。黒田()東彦()総()裁()(当()時())は記()者()会()見()でこう述()べています。

「MMTの理()論()は……きちんとした体()系()になっていない」「私()も……極()端()な議()論()で適()切()なものとは思()っておりません」「(日本()の政()策()は)MMTとは全()く何()の関()係()もない」

黒田()東彦()日()銀()総()裁()(2019年()4月()25日()、日()銀()総()裁()定()例()記()者()会()見())

「(MMTの)理()論()モデルが必()ずしもはっきりしない」「私()はこの議()論()が有()効()であるとか正()しいとは思()っておりません」

黒田()東彦()日()銀()総()裁()(2019年()7月()30日()、日()銀()総()裁()定()例()記()者()会()見())

財()務()省()の財()政()制()度()等()審()議()会()・財()政()制()度()分()科()会()(2019年()4月()17日())の資()料()も、MMTに強()く否()定()的()な立場()を取()りました。ノーベル経済()学()賞()受()賞()者()ロバート・シラーの「極()めて悪()質()」という評()や、当()時()FRB議()長()だったジェローム・パウエルの「(財()政())赤()字()は問()題()にならないという考()えは全()く誤()っている」という発()言()、ポール・クルーグマンの批()判()などを列挙()し、強()い調()子()でMMTを否()定()的()に紹()介()する内()容()でした。

ただし、主()流()派()の経済()学()者()による見()方()も一()枚()岩()ではありません。主()流()派()のマクロ経済()学()者()である吉()川()洋()は、2019年()6月()ごろ、ブルームバーグなどで述()べたと伝()えられているところによると、日()銀()の大()規()模()な金()融()緩()和()(いわゆる異()次()元()緩()和())について、国()債()を政()府()から直()接()引()き受()けているわけではないものの発行()された国()債()の大()半()を間()接()的()に買()い入()れており、実際()には財()政()赤()字()を中()央()銀()行()の通()貨()発行()で穴()埋()めする状()態()に近()づいていて、MMTとの違()いが分()かりにくくなっている面()がある、という趣()旨()の指()摘()をしたと報()じられています。吉()川()自()身()はMMTを批()判()する立場()の経済()学()者()であり、これはMMTを支()持()する趣()旨()の発()言()ではなく、日本()の金()融()政()策()の実態()についての観()察()です。MMTを否()定()する主()流()派()の中()にも、日本()の金()融()政()策()の実態()をこう見()る声()がある、ということです。

② 非()主()流()派()の査()読()誌() ── 論()じ続()けている: 「日本()の学界()はMMTをまったく相()手()にしなかった」と言()われることがありますが、これは正()確()ではありません。標()準()的()なマクロ経済()学()の教()科()書()でMMTが中()心()的()に扱()われることはたしかに少()ないものの、非()主()流()派()の査()読()誌()では、継()続()的()に論()じられてきました。経済()理()論()学会()の『季()刊()経済()理()論()』第()55巻()4号()(2019年())は「貨()幣()的()経済()学()の展()開()」という特()集()を組()み、内()藤()敦()之()「貨()幣()の名()目()性():表()券()主()義()の貨()幣()理()論()」などの論()考()を掲()載()しています。同()誌()第()54巻()4号()には松()尾()匡()「反()緊()縮()のマクロ経済()政()策()理()論()」も掲()載()されました。佐()藤()一光()の論()考()は『財()政()研()究()』第()16巻()(2020年())に載()っています。なお、第()8章()で紹()介()したラヴォアの批()判()は、日本語()圏()の外()の非()主()流()派()の学界()での検()討()例()で、論()文()「The monetary and fiscal nexus of neo-chartalism: a friendly critique」(Journal of Economic Issues 47巻()1号()、2013年()、1〜32頁())に基()づくものです。

加()えて、より主()流()寄()りの学()術()誌()でも、MMTは批()判()的()な検()証()の対()象()になっています。金()井()雄()一()「貨()幣()の内()生()性()と現()代()貨()幣()理()論()(MMT)における論()理()不徹底()」(『金()融()経済()研()究()』第()44巻()、2021年())や、國()枝()繁()樹()「MMT(現()代()貨()幣()理()論())はどこが間()違()っているのか?」(『証()券()レビュー』2021年()、日本証券経済研究所())などが、その例()です(いずれも論()文()名()の紹()介()にとどめ、内()容()の詳()細()な要()約()はここでは行()いません)。

つまり実態()は、「学界()がまったく相()手()にしなかった」わけでも、逆()に「そのまま受()け入()れられた」わけでもなく、非()主()流()派()の専()門()誌()では継()続()的()に、より主()流()寄()りの専()門()誌()でも批()判()的()な検()証()の対()象()として、賛否()両()面()から論()じられてきた、という姿()です。「無()視()された」と「歓()迎()された」の二択()ではなく、この中()間()の状()態()が正()確()な描()写()です。

③ 論()壇()・政()治()・一般()書() ── 急()速()に拡()散(): 学界()とは対()照()的()に、論()壇()・政()治()・一般()書()の世()界()では、MMTは急()速()に広()まりました。L・ランダル・レイ『MMT現()代()貨()幣()理()論()入()門()』(東洋経済新報社()、2019年()、島()倉()原()監()訳())、ステファニー・ケルトン『財()政()赤()字()の神()話()』(早()川()書()房()、2020年()、土方()奈()美()訳())、島()倉()原()『MMTとは何()か』(角()川()新()書()、2019年())、井上()智洋()『MMT 現()代()貨()幣()理()論()とは何()か』(講()談()社()選()書()メチエ、2019年())、森()永()康()平()『MMTが日本()を救()う』(宝島社()新()書()、2020年())など、一般()読()者()向()けの書()籍()が相()次()いで刊()行()されました。

2019年()7月()16日()には、ケルトン本()人()が来()日()し、東()京()・永()田()町()の衆()議()院()第()一()議員()会()館()でMMT国()際()シンポジウムが開()かれました(主()催()は京()都()大()学()レジリエンス実践()ユニット、代()表()は藤()井()聡())。同()年()11月()5日()には、MMTのもう一人()の代()表()的()論()者()ビル・ミッチェルも来()日()し、第()2回()シンポジウムで講()演()しています。中()野()剛志()(評()論()家()・元()経済()産()業()省()官()僚())、松()尾()匡()(立()命()館()大()学()教()授())、井上()智洋()(駒澤大学()准()教()授())、島()倉()原()(クレディセゾン主()任()研()究()員())、藤()井()聡()(京()都()大()学()教()授())、森()永()康()平()らが、日本語()圏()でのMMT紹()介()をリードしてきました(第()6章()でも触()れたとおりです)。

ここが大()事(): 政()府()・日()銀()が否()定()的()で、非()主()流()派()の学界()だけが継()続()的()に論()じ、論()壇()・政()治()・一般()書()では急()速()に広()まった──この三()層()のねじれは、事()実()として確()認()できます。しかし、そこから「主()流()派()や政()府()が意()図()的()にMMTを潰()そうとした」と読()むのは飛()躍()です。個々()の論()客()がどんな動()機()を持()っていたかを推()測()することは、この記()事()の範()囲()を超()えます。ここで確()認()できるのは、肩()書()き・発()言()時()点()・発()言()内()容()だけです。

この三()層()のねじれの背()景()には、経済()学()という学()問()分()野()そのものの性()格()も関()係()していそうです。社()会()学()者()マリオン・フルカードらの研()究()(Fourcade, Ollion and Algan, “The Superiority of Economists,” Journal of Economic Perspectives 29巻()1号()、2015年()、89〜114頁())は、経済()学()者()どうしの論()文()が経済()学()の外()の分()野()からはあまり引()用()されない一方()、経済()学()の内()部()での引()用()は突出()して多()い(経済()学()81%()に対()し、社()会()学()52%()、人()類()学()53%()、政()治()学()59%())ことを明()らかにしました。研()究()者()はこれを経済()学()という分()野()の「閉()鎖()性()(insularity)」と呼()んでいます。非()主()流()派()の理()論()が周()縁()化()されやすい構()造()は、経済()学()という学()問()分()野()そのものに、もともとある程()度()組()み込()まれているのかもしれません。ただし、この構()造()上()の傾()向()は「だからMMTの内()容()が正()しい」ということを何()も意()味()しません。あくまで、なぜ非()主()流()派()の理()論()が主()流()派()の教()科()書()に入()りにくいのか、という構()造()の説()明()にとどまります。

CHAPTER 10

第()10章() どこまでが「共()有()された事()実()」で、どこからが「論()争()」なのか

MMTをめぐる議()論()を整()理()する一()番()の近()道()は、MMTの主()張()を2つの層()に分()けて見()ることです。①制()度()の説()明()(いまの貨()幣()システムはどう動()いているかという記()述())と②政()策()の提()案()(だからこうすべきだという規()範())です。この2つを混()同()することが、誤()解()のいちばん大()きな原()因()になっています。

この章()の見()取()り図(): ①制()度()の説()明()は、複()数()の中()央()銀()行()や財()務()省()、元()FRB議()長()までもが公()式()に認()めています。②政()策()の提()案()は、同()じ機()関()がむしろ明()確()に否()定()しています。「MMTは公()的()機()関()にも認()められている」も「MMTは異()端()で誰()も相()手()にしていない」も、どちらも不()正()確()です。

①制()度()の説()明()は、中()央()銀()行()自()身()が公()式()文()書()で認()めています。「銀()行()の貸出()が預()金()を生()む」という 内()生()的()貨()幣() 銀()行()が貸出()と同()時()に、借()り手()の口()座()へ新()しい預()金()を記()帳()して生()み出()す仕()組()み。 もっと詳()しく → の仕()組()みは、第()2章()で見()たとおり2014年()にイングランド銀()行()が公()式()に認()めました。ドイツの中()央()銀()行()であるドイツ連邦()銀()行()も、2017年()4月()の月報()でこう述()べています*4。

「銀()行()は帳()簿()への記()帳()だけで貨()幣()を作()り出()せる。これは『銀()行()は預()かった預()金()の範()囲()でしか貸()せない』という広()く流()布()した誤()解()を反()証()するものである」「銀()行()が貸出()と貨()幣()創()造()を行()う能()力()は、手()元()に超()過()準()備()や預()金()があるかどうかとは無()関()係()である」

ドイツ連邦()銀()行()(Bundesbank)『月報()』2017年()4月()号()
研()究()の現()在()地()メモ ── 「無()制()限()に作()れる」わけではない: ただしこの報()告()書()は、同()時()に制()約()も列挙()しています。①個々()の銀()行()は採()算()をとる必()要()がある、②健()全()性()規()制()(自()己()資()本()比()率()などのルール)を守()らなければならない、③そもそも銀()行()以()外()の主()体()(企()業()や家()計())からの借入()需()要()がなければ貸出()は増()えない。「銀()行()はお金()をいくらでも作()れる」という理()解()は、この報()告()書()自()身()が否()定()しているのです。

「自()国()通()貨()建()てなら技()術()的()にデフォルトしない」という論()点()も同()様()です。日本()の財()務()省()は2002年()の意()見()書()(第()6章())で「日()・米()など先()進()国()の自()国()通()貨()建()て 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → のデフォルトは考()えられない」と述()べました。元()FRB議()長()のアラン・グリーンスパンも、2011年()8月()7日()のNBC番()組()「Meet the Press」で、米() 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → の格()下()げについて問()われ、次()のように述()べています。

「米()国()は自()国()が負()っているどんな債()務()も支()払()える。そのためにいつでも通()貨()を発行()できるからだ。したがってデフォルトの確()率()はゼロだ」

アラン・グリーンスパン(元()FRB議()長()、2011年()8月()7日()、NBC「Meet the Press」)*5

②しかし政()策()の提()案()は、同()じ機()関()が明()確()に否()定()しています。「制()度()の説()明()を認()めた」ことと「MMTという理()論()を認()めた」ことはまったく別()です。第()6章()で見()たとおり、政()府()は2019年()10月()の内()閣()答()弁()書()で、自()国()通()貨()建()て 国()債() 政()府()が財()政()資()金()を調()達()するために発行()する、借金()の証()書()にあたる債()券()。 もっと詳()しく → なら財()政()赤()字()や債()務()残()高()を考()慮()せず無()制()限()に発行()できるという理()解()に立()つのであれば、それは極()端()な主()張()で受()け入()れがたい、という趣()旨()の見()解()を示()しており、麻生()太()郎()財()務()相()(当()時())も2019年()4月()、日本()をMMTの実験()場()にするつもりはない、という趣()旨()の発()言()をしています。黒田()東彦()日()銀()総()裁()(当()時())本()人()による否()定()の発()言()は、日()銀()総()裁()定()例()記()者()会()見()(第()9章())で確()認()できます。公()的()機()関()が認()めているのは制()度()の説()明()(①)であり、財()政()赤()字()を恐()れず支()出()すべきだという政()策()の提()案()(②)ではない、ということです。

③両()者()が一致()している制()約()は、インフレです。グリーンスパンは2005年()の議()会()証()言()で、社()会()保()障()の給()付()についてこう述()べています。

「現()金()給()付()は、どれだけ先()まででも、どんな規()模()でも保()証()できる。しかしその購()買()力()は保()証()できない」

アラン・グリーンスパン(元()FRB議()長()、2005年()の議()会()証()言())

名()目()の支()払()いは政()府()がいつでも実行()できます。しかし実質()的()な価()値()(実際()に買()えるモノやサービスの量())までは保()証()できません。この「制()約()はインフレ(購()買()力())にある」という論()点()は、MMT側()も主()流()派()側()もほぼ一致()して認()めています。論()争()になっているのは「制()約()がインフレなのか、それとも財()政()収()支()そのものなのか」という一点()です。

だから、MMTについて「正()しい/間()違()っている」と一言()で判()定()するのは、そもそも問()いの立()て方()が粗()すぎます。それよりも「いまはどちらの層()の話()をしているのか」を見()分()けることが、読()者()にとって実()用()的()な道()具()になります。第()12章()で見()る「よくある誤()解()」も、多()くはこの2つの層()の混()同()から生()まれています。

CHAPTER 11

第()11章() 「破()綻()しない」の正()しい読()み方() ── なぜインフレになるのか

ここまでの章()で、「自()国()通()貨()を発行()できる国()は、自()国()通()貨()建()ての借金()で支()払()い不()能()(デフォルト)にはならない」という考()え方()を、繰()り返()し見()てきました(第()1章()・第()7章()・第()10章())。しかし、これを「だからいくら使()ってもかまわない」と読()むのは、大()きな誤()解()です。MMTの支()持()者()も、そんなことは主()張()していません。

制()約()がなくなったわけではありません。制()約()が「支()払()い不()能()」から「インフレ」へと、形()を変()えただけなのです。第()10章()で紹()介()したグリーンスパンの言葉()、「現()金()給()付()は保()証()できるが、その購()買()力()は保()証()できない」を思()い出()してください。この章()では、その一言()の中()身()を、丁()寧()に見()ていきます。

この章()の軸() ── 「購()買()力()」という考()え方()、お金()の2つの顔(): お金()には、2つの顔()があります。

額()面()(数()字()としての金()額()) 購()買()力()(実際()に買()える量())

1万()円()札()は、いつでも額()面()は1万()円()です。しかし、その1万()円()で買()えるパンの数()は、物価()しだいで変()わります。物価()が2倍()になれば、同()じ1万()円()で買()えるパンの数()は半()分()に減()ります。額()面()は変()わらなくても、 購()買()力() 同()じお金()で買()える量()のこと。物価()が上()がると目減()りする。国()が保()証()できるのは額()面()だけ。 もっと詳()しく → は変()わるのです。

通()貨()を発行()できる国()が確()実()に保()証()できるのは、この2つの顔()のうち額()面()のほうだけです。「100万()円()払()う」という約()束()は、極()端()に言()えば、お金()を刷()ればいつでも守()れます。しかし、その100万()円()で実際()にどれだけのモノやサービスが買()えるか( 購()買()力() 同()じお金()で買()える量()のこと。物価()が上()がると目減()りする。国()が保()証()できるのは額()面()だけ。 もっと詳()しく → )までは、誰()にも保()証()できません。前()段()のグリーンスパンの発()言()は、まさにこのことを述()べたものでした。

額()面()と 購()買()力() 同()じお金()で買()える量()のこと。物価()が上()がると目減()りする。国()が保()証()できるのは額()面()だけ。 もっと詳()しく → を分()けて考()えると、「破()綻()」という言葉()の意()味()も、きれいに整()理()できます。

  • デフォルト(債()務()不()履()行()): 額()面()すら払()えなくなること。
  • インフレ: 額()面()は払()えるが、 購()買()力() 同()じお金()で買()える量()のこと。物価()が上()がると目減()りする。国()が保()証()できるのは額()面()だけ。 もっと詳()しく → がすり減()っていくこと。
  • ハイパーインフレ: 額()面()は払()えているのに、 購()買()力() 同()じお金()で買()える量()のこと。物価()が上()がると目減()りする。国()が保()証()できるのは額()面()だけ。 もっと詳()しく → がほぼゼロになること。

「破()綻()しない」という言()い方()は、この3つのうちデフォルトを指()しています。「額()面()の支()払()いは滞()らない」という、かなり限()定()された意()味()です。「 購()買()力() 同()じお金()で買()える量()のこと。物価()が上()がると目減()りする。国()が保()証()できるのは額()面()だけ。 もっと詳()しく → まで守()られる」とは、一言()も言()っていません。この章()の後()半()で、この一()語()をもう一()度()回()収()します。

なぜインフレになるのか ── 鍵()は「お金()」ではなく「実()物()」: お金()は、刷()ってもそれ自()体()が価()値()を生()むわけではありません。価()値()を生()むのは、実際()に作()られるモノやサービスのほうです。政()府()がお金()を使()うということは、民()間()からモノやサービスを買()う、あるいは給()付()を通()じて人々()の買()う力()を増()やす、ということです。このとき、経済()の状()態()によって結果()が大()きく変()わります。

◎ 経済()に余()力()があるとき(失()業()者()がいる・工()場()が遊()んでいる)

需()要()が増()えると、企()業()は生()産()を増()やして応()えます。働()いていなかった人()が働()き、止()まっていた機()械()が動()き出()します。→ モノの量()そのものが増()えるので、物価()はあまり上()がりません。

△ 経済()が満杯()のとき(完()全()雇()用()・工()場()フル稼()働())

これ以()上()、モノを増()やせません。それでもお金()だけが増()えると、増()えたお金()は同()じ量()のモノを奪()い合()うことになります。→「少()ないモノを、多()いお金()が追()いかける」形()になり、値()段()が上()がります。

つまり、本()当()の上()限()は「お金()の量()」ではなく、「実()物()を作()る力()(供()給()能()力())」にあります。MMTが「本()当()の制()約()はインフレと実()物()資()源()だ」(第()1章())と主()張()しているのは、この意()味()です。この「お金()が同()じ量()のモノを奪()い合()う」ようすは、トップページの局()面()別()の処()方()箋()で紹()介()している「浴()槽()のたとえ」の①需()要()過()熱()インフレと同()じ図()です。蛇口()(お金()の流()入())を全()開()にしても、排()水()口()(生()産()・供()給())が追()いつかなければ、水()位()(物価())は上()がっていきます。あわせてご覧()ください。

では、なぜ政()府()はお金()を刷()り続()けられないのか: 経済()が満杯()の状()態()で、それでもお金()を使()い続()ければ、物価()はさらに上()がります。物価()が上()がると、人々()は「これからもっと上()がる」と予()想()して、先()に買()っておこうとします。この予()想()がさらに需()要()を増()やし、物価()上()昇()が加()速()していく──これがインフレのスパイラル(らせん状()の悪()循()環())です。

だからこそMMTも、インフレが加()速()し始()めたら、支()出()を止()める・税()で買()う力()を吸()収()する・就()業()保()証()プログラム(JGP)で自()動()的()に調()整()するといった制()動()が必()要()だとしています(第()4章()・第()5章()で見()た議()論()につながります)。「無()限()にお金()を使()える」のではなく、「インフレにならない範()囲()でお金()を使()える」というのが、正()確()な言()い方()です。

ハイパーインフレ ── 「破()綻()していないが、破()綻()している」: ハイパーインフレは、いま見()てきたインフレが極()端()になった状()態()です。ただし、たいていの場()合()、単()に「お金()を刷()りすぎた」というだけで起()きるわけではありません。戦()争()、生()産()設()備()の崩()壊()、外()貨()が手()に入()らなくなること、税()を集()める仕()組()みそのものの崩()壊()など、実()物()の供()給()が壊()れてしまったところに、政()府()が支()出()や通()貨()発行()を続()けて火()に油()を注()ぐ──こうした組()み合()わせで起()きることがほとんどです。歴()史()的()な例()としては、1920年代()前()半()のドイツ(ワイマール共()和()国())、2000年代()後()半()のジンバブエ、2010年代()後()半()以()降()のベネズエラが挙()げられます(具()体()的()な物価()の倍()率()などの数()値()は、ここでは扱()いません。仕()組()みの説()明()に絞()ります)。

ここが誠()実()さの肝(): このときその国()は、自()国()通()貨()建()ての借金()について「支()払()い不()能()(デフォルト)」には、なっていないかもしれません。約()束()したお金()は刷()って払()える、つまり額()面()は守()られています。しかし──その額()面()の 購()買()力() 同()じお金()で買()える量()のこと。物価()が上()がると目減()りする。国()が保()証()できるのは額()面()だけ。 もっと詳()しく → は、ほぼゼロになります。貯()金()という数()字()は口()座()に残()っているのに、パンが買()えない。給()料()の額()面()は増()えても、物価()の上()昇()に追()いつかない。契()約()という約束事()が意()味()を失()う。帳()簿()の上()(額()面())では破()綻()していないのに、暮()らし(購()買()力())は破()綻()している。これが、「デフォルトはしていなくても、経済()としては事()実()上()の破()綻()」と言()われる状()態()の正()体()です。

だから、「通()貨()を発行()できる国()は破()綻()しない」という言()い方()は、「支()払()いが滞()らない」という、限()定()された意()味()で受()け取()るべきです。「何()をしても痛()みがない」という意()味()では、決()してありません。失敗()の形()が「デフォルト」から「インフレ」に変()わるだけで、失敗()しうること自()体()は変()わらないのです。

この章()のまとめ: 通()貨()を発行()できる国()にとって、本()当()の問()いは「お金()が足()りるか」ではありません。「モノを作()る力()が足()りるか」です。「破()綻()しない」の正()しい読()み方()は、「返()済()不()能()では潰()れない。しかしインフレでは潰()れうる」ということです。そして、これはMMTの支()持()派()も批()判()派()も、実()は共()有()している理()解()です。両()者()が争()っているのは、「その制()動()を金()利()でやるか、財()政()の側()の仕()組()みでやるか」(第()8章())という点()であって、「制()約()があるかないか」ではありません。

CHAPTER 12

第()12章() よくある誤()解()3つ

MMTはSNSや言()論()で語()られる過()程()で、本()人()たちの主()張()とはズレた形()で広()まりがちです。よくある3つの誤()解()を確()認()しておきましょう。

  • 誤()解()①「お金()を無()限()に刷()れる」という理()論()だ: MMTは「財()政()的()な制()約()はない」と言()っているのではありません。制()約()の中()身()が「お金()の量()」ではなく「インフレと実()物()資()源()の限()界()」に変()わる、と主()張()しているだけです。制()約()がなくなるのではなく、制()約()の場()所()が移()るのです。
  • 誤()解()②「税()金()はもう要()らない」という理()論()だ: 逆()です。MMTでは税()は、自()国()通()貨()への需()要()を作()り出()し、インフレを抑()え、格()差()を是()正()するための重()要()な道()具()として位()置()づけられています。「税()金()不()要()論()」どころか、税()の役()割()を再()定()義()する理()論()だと言()うほうが正()確()です。
  • 誤()解()③「バラマキ政()策()」の名()前()だ: MMTは本()来()、いまの貨()幣()システムがどう動()いているかを説()明()する記()述()的()な理()論()(レンズ)として提()案()されたものです。特()定()の政()党()や政()策()のブランド名()ではありません。ただし、 就()業()保()証()プログラム 働()きたい人()全()員()に政()府()が最()低()賃金()の仕事()を保()証()する政()策()。MMTの政()策()的()な柱()。 もっと詳()しく → のように政()策()的()な主()張()も強()く伴()うため、「これは単()なる説()明()なのか、それとも政()策()提()言()なのか」という境()界()が曖()昧()に見()えるのは事()実()で、この点()はMMT論()者()自()身()の間()でも力()点()の置()き方()に差()があります。
ここがポイント: 「レンズ(現()状()の説()明())」と「政()策()(こうすべきという主()張())」が同()じ理()論()の中()に同()居()しているのがMMTの特()徴()です。この2つを分()けて聞()くと、議()論()がかなり整()理()されます。「政()府()はデフォルトしない」は前()者()(記()述())寄()り、「だからもっと財()政()出()動()すべきだ」「就()業()保()証()を導()入()すべきだ」は後()者()(政()策()提()言())寄()りです。
CHAPTER 13

第()13章() まとめ ── レンズとしてのMMT

MMTの価()値()は、「財()政()赤()字()は常()に悪()」という思()考()のクセに、根()拠()を示()して一石()を投()じたことにあります。政()府()の財()政()を家()計()簿()と同()じに考()えるのは誤()りだという指()摘()、そして「自()国()通()貨()建()ての政()府()はデフォルトしない」という会()計()的()な事()実()の整()理()は、批()判()的()な主()流()派()経済()学()者()の間()でも部()分()的()に受()け入()れられています。もっとも主()流()派()側()は、それは以()前()から自()明()であり、MMTの新()機()軸()ではないと反()論()しています。

一方()で限()界()もはっきりしています。インフレが起()きたときに機()動()的()な増()税()を実行()できるかという政()治()的()な実行()可()能()性()、 通()貨()主()権() 自()国()通()貨()を発行()し、変()動()相()場()制()を採()り、外()貨()建()て債()務()を持()たないこと。 もっと詳()しく → を持()たない国()(ユーロ圏()やドル建()て債()務()国())には適()用()できないという射()程()の狭()さ(第()7章())、そして実証()研()究()の蓄()積()がまだ十分()でないこと。これらは、MMT自()身()も向()き合()い続()けている課()題()です。

経済()学界()の中()でMMTはいまも少()数()派()です。ですが、「財()政()について考()えるときの視()点()のひとつ」としては、賛()成()する人()にも反()対()する人()にも、一()度()は検()討()する価()値()があるレンズだと言()えるでしょう。

局()面()によって処()方()箋()がどう変()わるかは、比()較()地()図()トップの局()面()別()の処()方()箋()で、MMTを含()む6学派()の比()較()として整()理()しています。またマルクス経済()学()との違()いは、深掘()りシリーズ第()1弾()「中()学()生()からわかる『資()本()論()』」の第()7章()(ほかの経済()学()と、なにがちがう?)でも解()説()していますので、あわせてご覧()ください。

GLOSSARY

用()語()集()

表()券()主()義()(貨()幣()国()定()説())
貨()幣()の価()値()は、金()などの商()品()ではなく国家()の権()威()(納()税()手()段()としての指()定())によって支()えられるという考()え方()。
内()生()的()貨()幣()
銀()行()が貸()し出()しを実行()すると同()時()に、借()り手()の口()座()に新()しい預()金()を記()帳()して生()み出()す、という貨()幣()創()造()の順()番()についての考()え方()。「銀()行()はまず預()金()を集()め、それを元手()に貸()し出()す」という昔()ながらの説()明()とは逆()の順()番()になる。2014年()にイングランド銀()行()が公()式()に認()め、現()代()の標()準()的()な理()解()として定()着()した。ただし、中()央()銀()行()が金()利()を通()じて最()終()的()に貨()幣()量()をコントロールできるかどうかについては、主()流()派()とMMTで評()価()が分()かれる。
機()能()的()財()政()論()
財()政()の是()非()を収()支()均()衡()ではなく、完()全()雇()用()と物価()安()定()という結果()で判()断()すべきだとするアバ・ラーナーの理()論()。
就()業()保()証()プログラム(JGP)
働()きたい人()全()員()に政()府()が最()低()賃金()の仕事()を保()証()する政()策()。MMTの政()策()的()な柱()のひとつ。
通()貨()主()権()
自()国()通()貨()を発行()し、変()動()相()場()制()を採()り、外()貨()建()て債()務()を持()たないこと。MMTの主()張()が成()り立()つための条()件()。
変()動()相()場()制()
自()国()通()貨()と外()国()通()貨()の交()換()レート(為替()レート)を、市()場()の需()給()に任()せて動()かす仕()組()み。政()府()・中()央()銀()行()が為替()レートを固()定()せず、市()場()の取引()に委()ねる制()度()。対()義()語()は固()定()相()場()制()。通()貨()主()権()の条()件()の1つ。
外()貨()建()て債()務()
自()分()の国()のお金()ではなく、他()の国()のお金()(ドルなど)で返()さなければいけない借金()。元本()・利()子()の支()払()いが自()国()通()貨()ではなく外()国()通()貨()建()てで確()定()している債()務()で、自()国()通()貨()をいくら発行()しても返()済()には使()えない。通()貨()主()権()の条()件()のうち、これを持()たないことが求()められる。
完()全()雇()用()
働()きたい人()がほぼ全()員()、仕事()に就()けている状()態()。景()気()循()環()的()な失()業()がなく労()働()市()場()が均()衡()している状()態()を指()し、転()職()の合()間()などの摩()擦()的()失()業()は残()るため失()業()率()0%()を意()味()しない。

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FURTHER READING

参()考()文()献()

立場()の異()なる本()・論()考()を並()べています。まずは賛()成()派()・批()判()派()を1本()ずつ読()み比()べてみることをおすすめします。

  • 中()央()銀()行()の公()式()資()料()Michael McLeay, Amar Radia and Ryland Thomas, “Money creation in the modern economy(現()代()経済()における貨()幣()創()造())”(イングランド銀()行()『四半()期()報()告()書()』2014年()第()1四半()期()号()) ── 「貸出()が預()金()を生()む」という内()生()的()貨()幣()の仕()組()みを、イングランド銀()行()自()身()が公()式()に認()めた文()書()。第()2章()で紹()介()。
  • 実証()研()究()Ben S. Bernanke and Olivier Blanchard, “What Caused the U.S. Pandemic-Era Inflation?”(NBER Working Paper 31417、American Economic Journal: Macroeconomics誌() 2025年()掲()載()) ── コロナ後()インフレの主()因()を供()給()ショックに求()めた実証()研()究()。第()5章()で紹()介()。
  • MMTと関()連()する系()譜()ウィン・ゴドリー「Maastricht and All That」(ロンドン・レビュー・オブ・ブックス、1992年()10月()8日()) ── 共()通()の財()政()政()策()を欠()いた欧()州()通()貨()統()合()への早()期()の警()告()。第()7章()で紹()介()。
  • 中()央()銀()行()の公()式()資()料()Deutsche Bundesbank, “The role of banks, non-banks and the central bank in the money creation process”(『月報()』2017年()4月()号()) ── 銀()行()が帳()簿()への記()帳()だけで貨()幣()を作()り出()せることを認()めつつ、採()算()性()・健()全()性()規()制()・借入()需()要()という制()約()も明()記()した文()書()。第()10章()で紹()介()。
  • 元()FRB議()長()の発()言()アラン・グリーンスパン、NBC「Meet the Press」(2011年()8月()7日())・米()議()会()証()言()(2005年()) ── 自()国()通()貨()建()て債()務()のデフォルト確()率()と、給()付()の購()買()力()についての発()言()。第()10章()で紹()介()。
  • MMT入()門()ステファニー・ケルトン『財()政()赤()字()の神()話()』(2020) ── 一般()向()けの代()表()的()入()門()書()。日本()の事()例()に言()及()(原()書() The Deficit Myth, pp.93-94)。
  • MMT理()論()書()L・ランダル・レイ『MMT現()代()貨()幣()理()論()入()門()』── より体()系()的()な教()科()書()。
  • 批()判()側()ローレンス・サマーズ「左()派()のMMT受()容()は破()滅()への処()方()箋()」(ワシントン・ポスト、2019年()3月()4日())
  • 批()判()側()ケネス・ロゴフ「Modern Monetary Nonsense」(プロジェクト・シンジケート、2019年()3月()4日())

※本()ページはこれらの出典()をもとに、賛否()両()論()を尽()くして要()約()したものです。特()定()の政()策()的()立場()・投()資()判()断()を推()奨()する意()図()はありません。

このページで覚()えておいてほしいこと

この記()事()は「経済()学()の地()図()」深掘()りシリーズ第()2弾()です

MMTは、比()較()地()図()の6学派()のひとつとして扱()われる理()論()ですが、「財()政()をどう見()るか」という視()点()そのものを問()い直()す点()で、深掘()りする価()値()があります。あわせて経済()学()の地()図()のトップページもご覧()ください。

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